自転車オークション
で、いってみたところ通りから一歩曲がった奥にあるそこは自転車の修理工房、というか「倉庫」で脇には綺麗に飾られていないBarがあり、入り口は手作り品のメルカートが並んでいる。日曜日にはけっこう人が集まるようだ。それでオークションとは、出展数は15台くらいだがどれも、本当に動くのか?と目を疑うモノばかり。モノによってはフレームだけである。どれも60年代、70年代のものだ。いわば「ガラクタ市場」だっと言っても過言ではない。この時点で期待が外れたのだが折角だからと思ってオークションに参加。
始まってわかった。ここにいる人はここの工房の人たちの「話」を聞きに来たのだ、と。脇のバールでお昼を飲み食いしてまったりとお昼を過ごしつつ余興に自転車をネタに笑いを取りつつ有意義に時間を過ごす、ということで納得がいった。そうでなければこんな本当に使えるのかわからないボロ自転車(しかもフレームだけ!)に100ユーロは払えないよ〜。しかし、オークションを進めるおっちゃんの口上はおもしろい。笑えた。それはうまく文章に出来ない。場の雰囲気は盛り上がってゆく、これがオークションか!僕は途中で退場したが多分その日の売り上げは500ユーロくらい楽にいったのではと思う。モノとしては捨てるのに100ユーロかかってもおかしくないモノたちである。彼らの修辞学と日本じゃ今時こんなのに寛容な人も場所も無いよなぁ、と思いつつウチに帰った。