男にとって勝負とは? ファッション誌ゲイナー誌にでます
テーマは「男にとって勝負とは?」ということで30代の各方面の業界の方を中心に特集を組む、とのことで楽器製作というアプローチで先月取材の申し込みがあって引受けた次第です。思っていた以上に大きく写真が出ていてビックリです。
取材は工房まで取材の方とカメラマンさんが来て頂いて行なわれました。「勝負」ということでこれまでの経験を踏まえながらイタリアに行ったきっかけや、生活状況、コンクールに参加した経験、などのはなしをさせて頂きました。
楽器製作はコンクールでは賞がついて参加者の順位がつくのでスポーツ競技と同様、勝ち負けが作品につくのですが、それ以外の所では作った作品にしても自分の評価にしてもそのように優劣がハッキリ決まるものではないと思ています。ある程度のレベル以上であれば優劣というのは好みや趣味指向によるのかなぁ、と思っています(そのかわりハッキリ、ダメだ、という基準はあるから怖いものです)。おそらく音楽自体もそうだと思います。
そうなると、「勝負」ということはどういうことかと改めて取材を受けながら振り返ってみました。人によっては同業他者とのライバル関係とか作った作品の数とか値段とか売上の数字とかそのように考える方もいるかもしれません。ですが、僕自身としては自分の描くやりたいことのイメージをもち続けることかな、なんて思っています。今取り組んでいる仕事を続けられて、自分の作ったり対応した楽器を気に入ってもらい続けられるかどうか、というのが自分にとっての勝負じゃないかと思います。つまり、競争相手はだらけようとしたり、誤摩化したりしようとする自分自身かな。
夏の暑さで気持ちが緩みがちですが気を締めていこうと思います。
表紙は最近、讃岐の国で夜叉になり怨念を送りながら世を去った崇徳院を演じた井浦新さん(写真)。
どうぞ書店でお求めの上ご一読下さい。