ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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パルマのトスカニーニの生家を訪れる

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お使いでパルマに行く用事ができたで、この機を利用して指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの生家を訪れた。
トスカニーニは1867年パルマの市内の生まれで王宮に隣接する職人街の小さな家に生まれその生家は今は遺族からパルマ市に寄贈され大マエストロをたたえる博物館として機能している。入場料2ユーロ。中に足を運ぶと係員のおじさんが寄ってきて話を始め中を案内してくれた。
父親は貧しい仕立て屋を営んでいたがパルマの音楽院で音楽の才能をあらわし若いうちから劇場の指揮者として活躍しだした、とのこと。彼が始めたと言われる「スコアを見ないで指揮」するというのはどうもかれはすごい暗記魔だったようでスコアなど見なくても五線紙がなくとも♯や♭が満載なワーグナーのオペラの一説などはその場で書き出せたようである。結構「荒くれ者」的イメージのあった彼だが手書きの遺品などをみると几帳面で小ぎれいに片付いているというイメージをもった。ニューヨーク時代のNBCオケのリハーサルの録音を拝聴したが、主にイタリア語+英語+フランス語がたまに交じるというしゃべりもイタリア語がわかる今は十分聞いて面白い(アメリカ人の団員がどのように彼について行ったか映像があったら見てみたい)。
ともあれ、ファンには必見の場所である。ちなみにアメリカで1957年に死んだ彼の墓地はミラノの記念墓地の中にある(じつは僕はまだ行ったことがない)。
by shinop_milano | 2010-07-28 20:00 | モデナ生活

関西弦楽器製作家協会 第2回展示会

7月17、18日に大阪中央公会堂で行われた関西弦楽器製作家協会 第2回展示会の報告をします。
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会場は大阪の中心地、金融街も近い中之島の一角でとても美しい区域です。梅雨明けの好天に恵まれたこともあってたくさんのお客様に足を運んで頂きました。会場には出展者25人の楽器、ヴァイオリン29台、ヴィオラ9台、チェロ8台、コントラバス2台、楽弓6本が展示されました。展示された楽器は来場者が自由に手に取って試奏できるということで興味深く弾き比べなさる方もたくさんいらっしゃいました。出展の中にはバロック・ヴァイオリンや肩からかける小型チェロ、ヴィオロンチェッロ・ダ・スパッラなどの珍しい楽器の展示もあり来場者の方達の興味をそそっていました。
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今回の展示会で私はヴァイオリン2台、ヴィオラ1台を展示したのですが、お客様から質問を受けたり話しかけられたりと熱心な音楽、楽器愛好家の方達とお話しできてたいへん面白かったです。会場で数年ぶりの再会を果たした友人や初めて直接お目にかかってお話ので来た方もいて嬉しい体験もしました。また、展示会に参加することで関西の弦楽器製作者の方や関係者さんたちとも知り合うことができ今後日本で活動を展開する上でも私にとってたいへん有意義でありました。何よりも、僕も他の出展者さんたちの楽器を拝見し試奏したのですがたいへん勉強になりました。
今回の展示会の為に東京から行く友達3人と一緒に車で往復したのですが、初めての東京-大阪往復1,200kmの移動は結構堪えました。猛暑も追い打ちを掛けてきたこともあり帰ってきて約2日、ぐったりしていました。来年はなんとかしないと・・・
最後に、会場になった夜の大阪中央公会堂の写真です。周辺を夜中に散歩したのですがとてもきれいでまた東京とは違った生活リズムと空間感覚は結構新鮮でした。ほぼ20年ぶりに大阪に行きましたがとても親近感を覚えました。大阪はミラノと姉妹都市ですが、案外イタリア生活の経験が影響しているのかも?
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by shinop_milano | 2010-07-17 22:00 | 楽器製作

ギルランディーナの塔に登る

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夏の天気のよい日曜日、久しぶりに外で朝食とバールでカプッチーノとブリオッシュを食べた帰りにギルランディーナの等の脇を通ると「入り口」が開いていた。ここは修復中にも関わらず中に入って登れるのだけど日曜・祝日しか公開しておらずいつでも来られるからと思っていながらまだ入らずにいた。天気もいいしでは登ってみるかと入ってみた。入場料1ユーロ。
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まず登り始めてすぐに「バケツの間」。ここには1325年にボローニャと戦争してボローニャの城壁の門の近くにあった井戸からから掻っ払ってきた木のバケツが勝利の象徴として置かれている。現在あるものはコピーで本物はPalazzo Comunaleに据えられている。
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塔の構造は至って簡単で、四角柱状のこの塔は四隅に大きな柱を立てその間にレンガ・石で壁を張り巡らせたのがわかる。階段を上りながら見える窓や壁はロマネスク様式の構造であるのを見て取れる。内部の階段は4辺の壁沿いに巡らされていて壁をまわりながら登ることになる。
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一般の人が登れる最上階は「トレッサーニの間」と呼ばれる物見台になっている。どうもここに合図や警報の鐘を鳴らしたりする人たちが詰めていたようである。この階は四方に窓があって周りもよく見えるのだがガラスなど無いので窓からは雨水が入るよく見る床に排水用の管が差してあったり意外に面白い。中でも興味深いのは、もう既に19世紀には塔が傾いているのがわかっておりそれを測定するのに塔のてっぺんからおもりの付いた糸を垂らし地上まで塔の中心とどれくらいのズレがあるのかどうかを調べたらしくそのときに開けた「穴」が石碑入りで残っている。ここから下を覗くこともできる。
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今は修復のため足場と幕が掛けられていて眺めは決して良くないが歴史的中心部はここからほとんど見渡せる。今度来る時は修復が終わってから来たいものだ。
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by shinop_milano | 2010-07-12 00:03 | モデナ生活

最後の在外選挙権を行使する



先週の金曜日にミラノ総領事館に今回の参議院選挙の投票に行ってきた。2005年に在外選挙登録されてから今回が3回目の投票になる。今回はミラノ警察署から滞在許可証についての呼び出しがかかっていたのでその合間に足を運んだ。
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最近よくあるように選挙前に首相がかわり「世論が一新されて」という選挙ですが、今回僕は比例区で現政権を支持ということで投票、選挙区は僕より若い30歳の候補に投票した。選挙区で自分より若い候補者に投票したのには理由がある。約1年前にも選挙があったがそのときTBS系ラジオの番組『文科系トークラジオLife』が選挙の話題をテーマにした番組を企画した。そこにぼくは投稿したのだけどなんと番組で僕の投稿が読まれた(前にも書いたかな?)。何を読まれたかというと「ぼくは今の高齢者世代よりも僕ら自身の世代にメリットをもたらすことを優先する同世代がリーダーの政党が現れたらこれに投票する」と。今ちょっと修正すると、自分よりも国の借金はもっと若い20代の人の方が36歳の僕よりもず〜っと背負っているらしく借金しまくってこの世を去るであろうという人よりかはこの問題を真面目に取らざるを得ない世代に議論する場をもってもらおう、と。僕の両親世代には過激な発言に取られるかも知れないけれど、現実はそうであるようだ。日本と匹敵するくらいのヨーロッパの借金大国(イタリアです)で生活をしていると、我が国も将来はどうなることやらとギリシャ危機をみると不安を禁じえません。
いずれにせよ、政治家の行ったことはそれを選んだ我々市民の責任でもありますからやはり選挙権を行使して一票投じさせて頂きました。しかし、上記したような政党はまだ現れないなぁ。。。
by shinop_milano | 2010-07-04 08:00 | 雑記

日本にて再起動します

重要なお知らせ。
夏が終わる頃、今年10月にイタリア生活を終え日本に帰ることにしました。実はもうずいぶん前に決めていたのですがここでみなさんにお知らせしたいと思います。
ミラノで、モデナで、製作仲間のいるクレモナや他の街や国で6年間いろいろなことを学び、体験してきました。一つの区切りを終えたとき、これからどうしようか?というのは誰もが考えること。あくせくしないイタリアの生活環境のなかで原典の資料やストーリーのある中で生活をしたい気持ちは、同業の友達のように僕にもあるけど、ぼくがイタリアに来た目的は日本のヴァイオリンやヴィオラやチェロを演奏する人に貢献したいということだった。それは今もおなじだ。だから、目的に向けて計画を1st phase から2nd phaseに移行しよう、と決めたのです。
6年間のイタリア生活——気がついてみたら人生の約六分の一を過ごしていた。僕にとってイタリアはもうそんな遠い国ではない。来ようと思えばいつでも来られる、しね。
これからは楽器を作るだけでなくこれまでの経験を生かして自分の生活環境も創って行けるようなアルチザン(職人)でいられたらいいなぁ、というのが次の目標。「職人(アルチザン)」とは洋の東西を問わず技術だけではなく、むしろそれ以上に知識と美的センスとをもってプロジェクトを計画/実行させる能力を持った人のことだ。それができる人のことを「マエストロ」とか「マイスター」と呼ぶのだ。「マエストロ」という称号で呼ばれたくないけど、かっこいい、粋なアルチザンでいたいと思う。まだまだ、知らないこともできないこともあり経験も浅いけどこれからのことは人生の最終地で考えて解決してゆこう。

ということで、今年10月から生活を日本に移します。
どこに?それは生まれ育った埼玉県の地元です、比企郡滑川町。もう屋号も用意してあります。

篠崎バイオリン工房

先立ってwebサイトはβ版を用意しました。(実工房何も用意していないけど・・・)
www.shinozakiviolin.com

リアル工房もヴァーチャル工房も徐々に準備を進めて行きます。
ということでこのブログは10月にて終了予定です。その後は別にブログを立ち上げて行こうかと考えています。

残り3ヶ月ラストスパートで行きたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
by shinop_milano | 2010-07-02 20:01 | 楽器製作

関西弦楽器製作者協会の展示会に出品します

日本での起動に先立ってお知らせです。
今年度より関西弦楽器製作者協会という関西のヴァイオリンメーカを中心に結成しているグループに参加させてもらっています。7月17/18(土、日)に大阪市中央公会堂にて行われる第2回展示会に参加し作品を展示する運びになりました
この展示会はヴァイオリンや弓の製作家が自主運営で企画していましてプロ、アマチュアを問わず演奏家のみなさんに私たちの作品を見て弾いて頂き体験して頂くのが目的です。大阪周辺にお住まいの方はどうぞお気軽にいらして頂ければと思います。お子様連れでも歓迎です。夏休みの初日はどうぞご家族で!
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関西弦楽器製作協会 第二回展示会

日時:7月17日(土)13:00〜19:30
      18日(日)10:00〜18:00
会場:大阪市中央公会堂3階 特別室
入場無料


私はヴァイオリンとヴィオラを展示する予定でいます。そのため7/13-24のあいだ日本に帰国します。展示会の詳細についてはバイオリン工房クレモナ(岩井孝夫さん)072-685-5551までお問い合わせをお願いします。
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by shinop_milano | 2010-07-02 20:00 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
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