ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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パリの楽器展示会ーMusicora(その2)

ムジコラに来てみて気づいたこと、それはローマ通りのお店はブースを出していない。
ローマ通りとはパリの楽器屋街でこの周辺に各種楽器屋がそろっている。特にヴァイオリン本体や楽弓のエキスパートもお店を並べていてパリの楽器屋と言えばここにお店を出しているのかなとまず頭に浮かぶ。しかし、ここの人たちは会場にいなかった。もっとも常にまとまってお店を出しているのだからあえて会場にブースを出す必要は無いといえば至極当然である。
会場出品者の仕事場所をみるとパリの人は少ない。むしろフランス各地から集まっている。この現象について個人的な推測では、まず第一にパリのような物価の高い都市は個人経営の楽器職人は生活しづらいこと、第二にそれぞれの地方にヴァイオリン職人がいてそこで楽器の需要とサービスの供給がとれているであろうと想像している。
中でも目立っているのがモンペリエから来ていた職人たちでぼくも来る前から注目してした。モンペリエでは昨年ストラディヴァリの楽器を集めて展示会を行ったりしていてどうしてそうなっているのかと思っていた。今は市内に十いくつかの工房があってその中には名の知れたのエキスパートもいてこのような企画を行えるようである。下の写真はそのモンペリエの一部の人たちが出していたブースの写真。
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以前はパリのローマ通りで工房を構えていたがいまはモンペリエで仕事をしているパスカル・カムラと話をした。彼によるとパリでは仕事は忙しく自分のやりたい製作(本体も弓も!)の仕事ができないしもう少しのんびりした生活がしたかったからというような話をしていた。どうもモンペリエにはそんな人たちが集まっているようである。
モンペリエの職人たちの経歴を読んでみるとみんな違うバックグラウンドを持っている。クレモナで始めた人もいればミッテンバルト、ニューウォーク、ミルクールの人もいる以前はチェンバロを作っていたが今はバロックの弓を作っているなどなど様々である。

ムジコラでは先に書いたようにイタリアではないような環境で楽器作りにサービスに人たちの様子を垣間みた。彼らとはゆっくり話を来たり仕事の様子を見てみたいがそれはもう少しフランス語を勉強しなくてはかな?と思う今日この頃です。
by shinop_milano | 2009-03-21 22:00 | 楽器製作

パリの楽器展示会ーMusicora(その1)

毎年パリで3月の後半の週末に行われる楽器の、というか音楽の展示会Musicora(ムジコラ)に行ってみた。今回は3月の20(金)〜22(日)でした。
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幸い好天にめぐまれ三日間良い天気でした。会場はルーブル博物館の前の地下にある商業スペース、カルーセル・ドゥ・ルーブルの展示スペース。良い天気なのにもったいないと思いながら地下に潜ったのでした。
まずはぐるっと一回り。この展示会には初めて来るのでどんな規模でどのようなブースがたっているのか様子を見て回ったのですが、これは毎年クレモナで行われるMondomusicaモンドムジカとは様子がちょっと違う。どう違うかというと、この展示会は音楽愛好家向けの展示会なのである。モンドムジカがヴァイオリン業界(とくに、クレモナの)の商業トレード的意味合いが強いのに対して楽器を弾く人に向けたブースが多い。楽器メーカ以外では楽譜出版社、レコード会社・店、各種楽器製作学校、音楽文化団体もブースをだしていた。
楽器メーカに関してはヴァイオリン以外にもフルート&リコーダとチェンバロのメーカが多くブースを出していた(特にリコーダの数には驚いた)。それから中世・ルネッサンスの楽器(リュートやフィドル、リベッカ、太鼓)もあった。来るお客さんもミュージシャン(楽器のエンドユーザ)がそこでは演奏家と製作者がふれあう場のような雰囲気が強かった。イメージ的には東京の弦楽器フェアに近いような気もしたが、ここでは音楽業界すべてが音楽文化を共有するような雰囲気が伝わってきた。どうもフランス人はこういう横のリレーションシップが強く柔軟であるようである(反してイタリア人の文化に対する発送ではこうはならないと強く認識)。
ヴァイオリンメーカはブースの数の割合では一番多かったがそれは、次回に。

↓これは表に出たときにピラミッドの前で撮った写真。こんなに良い天気だったのさ。
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by shinop_milano | 2009-03-20 20:00 | 楽器製作

ムーミンの色えんぴつ

日本からイタリアに戻るとき今回はフィンランド航空を使いました。ヘルシンキ空港でミラノ行きの飛行機のゲートにつく前に免税店街で見つけたのがムーミン・ショップ。
まず店頭に会ったのがでかいスナフキン人形。結構日本人もいて(卒業旅行シーズンだったからね〜)みんなここで記念撮影。お店は小さいけど国籍問わず色々な人が商品を手に取ってみていました。僕も何か、と思って見回してみたけど結構いいお値段をしている。パッとみまわして目にとまったのがお買い得で安く売っていた色鉛筆セット。そういえばウチには色鉛筆が無いな、と勝手に理由をつけて購入。レシートにもムーミンがデザインされていています。
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イタリアの同世代のキャラクタと言えばカリメロ。だけど、イタリアの空港にはカリメロショップは無いなぁ。
by shinop_milano | 2009-03-17 20:00 | 雑記

チェンバロ製作家のAndrea Restelliを訪ねる

先月のこと、友人の出演するコンサートを聞きに行ったところミラノでチェンバロを製作しているアンドレア・レステッリ氏に会った。当日に使った彼女のチェンバロが彼の作で丁度納品から1年くらい経ち音もよくなってきたから、ということで彼を演奏会に呼んでいたのだった。レステッリ氏は実はミラノの弦楽器製作学校の卒業生で今は無い鍵盤楽器製作科の3人いる卒業生のうちの一人で、以前から会って話を聞いてみようかと思っていた人のうちの一人である。なので、面識の無い我々でも共通の友達は数人いるのは以前から知っている。後日アポを取ってということで本日工房を訪ねてみた。
夕方、工房を訪ねてみると彼はフォルテピアノを製作中だった。モデルは?などと聞いてみるとウィーンの1800年代前半フリッツのモデルでピアッティ(シンバル)とタンブーロ(太鼓)つきで・・・、などと話が進みいろいろ説明をしてくれた。一応説明をつけておくとこれは、当時流行った「トルコ風」の曲(トルコ行進曲とか)にチンドン屋よろしく太鼓とシンバルもピアノと一緒にならしてしまうことができる楽器である。その他、製作中のチェンバロや別に完成している楽器などを見せて頂いた。現在バックオーダーがずいぶんあるとのことで向こう数年は仕事に困らないようである。なんせ工房は材木と仕掛かりの楽器のパーツでいっぱいだ。ミラノでも評判はよく、古楽のコンサートでも彼の楽器をよく見かける。
彼の奥さんも実はミラノの弦楽器製作学校の出身であったことがわかり、フィレンツェで美術の勉強もしていた彼女は響板の絵を描いたり、塗装の仕上げなどをしているとのことである。彼女の話を聞いてみたら、僕が学校で習ったパオラの同級生であったことがわかりほかに現在もミラノ周辺で活躍している卒業生の間で誰が一緒に学校にいて・・・などと話してくれた。しかしまぁ、業界というのはどこも世界が狭いものだなぁ、悪いことはできない、と思った次第です。
by shinop_milano | 2009-03-16 22:00 | 楽器製作

Palazzo Realeに「Anima dell'Acqua」展を観にゆく

今日はのどかな日曜日。そういえば王宮美術館(Palazzo Reale)で面白い展覧会をやっていたなと朝から出かけることにした。今やっている4つの展示会のどれも興味があったのだがチケットは別々(というのが会場にいってからわかった)。さんざん迷ったあげく「Anima dell'Acqua(水のこころ)」展を観ることにした。この展覧会は「水」をテーマに様々な彫像、絵画などを時代、地域を超えて集めた内容的には珍しい展示会である。展示会の目玉はカラヴァッジォの「ナルシス」である。
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内容は思った以上に見所が多く古代ギリシャの哲学や古代エジプトの死者の書からはじまり、ロマン主義絵画に至るまでいろいろな美術品を観ることができた。特に特定の芸術家(のグループ)にしぼった訳ではないので企画者は十分にストーリを練っていたものと思われる。日本ではあまりウケない種類の展示会であろう。こういう展示会に足を運んでみると、ああ、こんなモノもあるのだな、と普段あまり観ないものにも目を向ける。冷静に観てみるとお金をかけず企画されていようでその分手の込んだ演出をいうべきか。
ともあれあっという間に2時間は過ぎ予想外に面白みがあったと言いたい。でも入場料9ユーロはちょっと高いなぁ・・・
by shinop_milano | 2009-03-15 20:36 | ミラノ生活

日本に帰っていました。←ちょっと遡るけど

じつは2月28から3月11まで日本に帰っていました。
しばらくブログをアップしていなかったのはそのためです(言い訳モード)。日本に帰ったのは事故にあったときの保険の申請をするのが主な目的で今回は仕事は抜きということで身軽に日本を往復しました(まだ腕の状態も完全ではないので)。なので特に知らせることもせずに帰ることにしました。
日本滞在中は基本的に自宅で静養していたのですが、母の友人の整体師さんのところで体を調整してもらうなどして体が楽になりました。思った以上の効果にびっくりしています。久しぶりにこの時期に日本に帰ったので梅の花がたくさん咲いていたのが印象的でした。「ふるさとは〜」と詠んだ紀貫之の気持ちもよくわかります。
ということで、既にミラノに戻りいろいろ忙しく動いていましたのでここ数日の様子は順次書きたいと思います(果たしてできるだろうか・・・?)
by shinop_milano | 2009-03-12 20:17 | 雑記

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
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