ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

shinop.exblog.jp ブログトップ

<   2008年 10月 ( 4 )   > この月の画像一覧

オイルの違い

これがこの夏に日光漂白したオイル(左)とこれから漂白しようとするオイル(右)の違いです。日光漂白した方が酸素を多く取り込んで粘性が高いです。このあとは水と沈殿物を取り除いてオイルニスを作るときに取っておきます。めでたしめでたし。

d0079867_8333586.jpg

by shinop_milano | 2008-10-15 20:00 | 楽器製作

今年のMondomusica とTriennale<今さらかい?

え〜これを書いている時点で既に1月たってしまったけど今年のクレモナ・モンドムジカとトリエンナーレの展示会について。
モンドムジカについて、去年に比べるとブースの数や業界関係者の数は去年より減ったように思えた。あれからひとつきあった後だから何となくわかるがどうも世界的に景気の良くない状況はヴァイオリン業界にも影響しているらしい。特に、「アメリカのディーラさんとか見なかったよね」みたいな話はどうも象徴的である。
d0079867_8502022.jpg次にEnte toriennale(トリエンナーレ実行委員会、というのかな?)企画の展示会。ミラノの学校の校長がEnte Triennaleの実行委員の一人でもあるので「みんなで一緒に見に行きなさい」ということで授業の一環として会場に足を運んだ。今回は1730〜1750年にフォーカスをしぼってのクレモナでの楽器製作をたどってみるという企画。これには最晩年のストラディヴァリとその二人の息子、グゥワルネリ・デル・ジェズ、ベルゴンツィ親子などが含まれる。今回良かったのはデル・ジェズの楽器などは経年的に作風の変化が見られたこと唯一現存すると言われている彼のチェロがやってきた、などである。ストラディヴァリの楽器では製作年同じでおそらく同じ木を使ってまるで双子のように見えるヴァイオリンや彼のピッコロ(小)・ヴァイオリンもやってきたことである。

今年は同じ博物館内にもう一つ展示会が企画されていてクレモナの製作学校70周年を記念してそこの過去現在に及ぶ教師すべての作品を展示していたのだ。ガリンベルティ、オルナーティ、スガラボットなど草創期に教師をやっていたマエストロたちや(実は彼らはミラノで仕事していたことを強調しておきたい)、今現役で活躍する製作家の作品も展示されていてこれはこれで非常に興味深かった。ここに並べられていた作品もさることながら、個人的に一番すごかったのは60年代にクレモナのアマチュア映画製作グループが撮影したドキュメンタリー映像で製作学校のラボで教師のピエトロ・ズガラボットと一緒に若きモラッシーたち学生が楽器製作の手順を追って完成までの行程を写していたプロジェクタだった。何がすごいって、クレモナの町がいまと大して変わっていないのもさることながら彼らの作業っぷりが、ええっ、これでいいの?とさえ思わせる大胆さと、これってあり得るの?という製作に対する感覚である。映像は3分クッキングさながらであったが、一見の価値はあり特にズガラボットの作業などは感心半分、お笑い半分で思わず2回上映を見てしまった(僕のうしろで教師のNegriもみながら時々大笑いしていたよ)。これ安くDVDが出たら買うよ。
by shinop_milano | 2008-10-08 20:40 | 楽器製作

Sovicoでコンサート

晴天の秋空のもと、今日はミラノ郊外Sovicoという町(モンツァの方が近い)で所属するアマ・オケLa Verdi per tuttiのコンサート。今回は指揮者がここの町から仕事をとってきて町が管理するヴィッラ(豪華なお屋敷)で市民向けの野外演奏会。なのでステージはこんな感じです。
d0079867_2455640.jpg

ここはお屋敷の敷地がえらい広くまるで公園のようです。どんな歴史があるのかよく把握していませんでしたがなかなかいい感じの庭です。
d0079867_24897.jpg

本当はクレモナで展示会の最終日があったのでこの演奏には参加したくなかったのですが、結局ヴィオラ弾きがいないということでフランス人のマダム、イザベルと一緒に弾かざるを得ないという状態でした(彼女は最初僕だけだった状況を見かねてあえて子供たちを家においてきてくれたのでした、感謝)。コンサートの演目は4番煎じくらいのシューベルトの「未完成」交響曲のレクチャーコンサートで午後のひとときのお茶を濁した、という感じでしょうか。30分ほど指揮者がしゃべり我々は最初待たされその間日が落ち始め冷たい風が吹き始め、本番、ようやく終了。
そういえば、今回ホルンがいなかったぞ、本番も。歯抜けオケにも関わらず(つまり人数がそろうかそろわないか関わらず)仕事を取ってきて演奏会を決めてしまうなんて言うことは日常茶飯事のイタリア音楽事情。我々は完全ボランティアだけど事前にちゃんと説明もなしに予定を組まれてはちょっと困りますぜ、指揮者の旦那。
ということで愚痴をこぼしました。日本のアマ・オケは十分民主的だと思う今日この頃。
お・ま・け
会場で見つけたかわいい小物、わんこの泥落とし。
d0079867_259772.jpg

by shinop_milano | 2008-10-05 20:00 | ミラノ生活

ヴァイオリンの修復

今年度(9月から)の活動について何も紹介していなかったので今何をしているかを説明することにします。
6月に製作のコースを目出たく(?)終了しミラノ近辺でいろいろヴァイオリン業界の人たちとコミュニケーションもできるようになってきましたのでもう少しミラノでいろいろ経験を積もうかなとここに居座っています。それで、「製作」で終了したミラノ市弦楽器製作学校の「修復」コースに籍を置きつつ昨年世話になったマルティーノ・イウス工房で仕事を手伝わせてもらっています。
すでに修復コースの方は始まっているのですが、そこでは教材としてこの夏にマルティーノのところで行ったチェロの修復のお手伝いのお礼にもらった古ヴァイオリンの修復を始めています。
以下の写真のように以前の修理の状態が悪い(表板の割れが上手に閉じていない)ヴァイオリンから表板を剥がして一度接着&補強した部分をもう一度開いて奇麗に修理しようかという状態です。
d0079867_2262436.jpg

おまけにフタを開けたらバスバーも雑なものがついていたのでこれも将来的には交換することになるでしょう。さほど市場では価値のない楽器ですがちゃんと修理すればいくらかは弾けるものになるであろうと思います。細かく書くとキリはないのですが比較的少ない工数数で復活しそうなので成果を期待しています。
by shinop_milano | 2008-10-01 00:23 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31