ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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盗(や)られた・・・

2日前のこと。Martinoの工房から帰る途中、19:00ごろ(まだ日は高く十分に明るい)Piazza Sempione(センピオーネ公園北側、平和の門の近く)の隅を歩いてバス停に向って歩いていると男が寄って来た。正直、風貌を良く覚えていないのだが色の黒い北アフリカ系の男だったように思う。僕を引き止めると話しかけてきた。すると脚を僕の脚に絡ませてきて"Sei sportivo?(君スポーツ好き?)"などしつこく体をすり寄せてきた。この辺で気がつけば良かったのだが今となっては注意力が足りなかったと自戒するばかりである。少しすると男は離れて行ったが、その直後ズボンのポケットに手をやると財布がなくなっているのに気付いた。そして、携帯もない。しまった!即座に振り替えるとその男は走って逃げだした。僕は追いかけた。すると男は財布を投げ出した。それをひろいつつ追跡を試みたが楽器ケースと道具入れをもっていたので思うように走れない。Ladro(泥棒)!とさけんで走ったがこの通りには人がいなかった。男との距離は広がるばかりで追跡は諦めざるをえなかった。財布をみると紙幣75ユーロが抜き取られていてカード類は無事だった。不幸中の幸いである。しかし、携帯電話は帰って来なかった。
仕方なくMartinoの工房に戻って事情を説明した。彼も驚いてとりあえず警察に通報しよう、ということになった。実はやられた現場の近くには駐在所みたいのがあるのだがここに行ってみようということでいっしょに行ってみた。しかし不在であった。この時間は既に閉まっていた(なんてこった)。しかたなく工房に戻り、彼もこういう経験は初めてらしくまずどこに通報すればいいか電話帳を調べ出した。まず市警察に電話したらcarabinieri(国防省警察)にということで改めて電話した。すると回線がなかなか繋がらない。彼がひらすらかけ直し繋がったと思うと途中で切れる始末である。いったい、イタリアの非常用番号って何なんだ!?とあきれる始末である。で、暫くしてやっとまともに通話出来、警官がやって来ることになった。既にこの時点で1時間は軽く経過していた。さらにパトカーが到着するまでにおよそ30分は待っただろうか。事情をはなし記録を取ると詳しくは署の方でということになったのだが僕は身分証明書(パスポート)をもっていなかった。明日改めて署に足を運ぶか、あるいは今日ウチまでいったん送って行くから証明書類をもってすぐに調書をとるかと提案された。長引かせるのもなんだし、明日も朝から工房に行かなくてはいけないので後者を選択した。
Martino工房からパトカーに乗って我が家まで20分ほど、急ぎパスポート等をとって引き返しVia Moscovaの屯所まで約30分、着いたのは21:00くらいだったろうか。中で調書を取られるが聞かれる内容や記録することが日本のそれと同じく被害の状況を説明しそれを警官が記録する。調書はパソコンでタイプし、3部プリントアウトしてそれぞれにサインをして1枚を渡された。しかし、イタリア語で犯人の風貌や状況の説明をするのってすぐに言葉が出てこないなぁ、とボキャ貧さを感じる。以上が終わるまでに待ち時間も含めて40分程、22:00過ぎである。
ここからは地下鉄にのってトラムに乗りかえて家に帰るのだが、乗り換えのトラムがなかなか来ない。既に夏休みダイヤで本数が少ないこともあるが通常でも30分以上待つこともしばしばの路線である。結局1時間近く待った(これはこの路線での待ち時間最長記録だ)。今日はとことんツイていない・・・と後悔の念がしばしばぶり返して来てイライラする感情と怒っても仕方ないという諦感が交錯し、なんか精神的疲労感だけが残るような始末である。ゔぁあああああああ!
結局自宅に着いたのは23:45頃。長い1日だった。しかし、ショックである。現金は、決して少なくないが、まだ諦めもつくけど携帯を失ったのは痛い。電話帳のバックアップはしばらく取っていなかった。ハードウェアの損失よりもソフトウェアの損失の方がダメージ大である。しかしいまさら後悔してもしょうがない。イタリアの警察もいざと言うときには正直あてにならないのがよ〜くわかった。これを読んだイタリア在住の方は同じようなケースが起こったら私のように被害に遭わないよう十分気をつけてください!
by shinop_milano | 2007-07-28 06:17 | ミラノ生活

夏のポラロイド

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チンクエ・テッレのVernazzaにて撮影。ちょっと80年代風(?)の一コマ。
by shinop_milano | 2007-07-23 08:34 | 雑記

領事館に参院選投票に行く

今回の参議院選挙では在外選挙登録をしていたためミラノの日本領事館で投票が出来る。今週一週間が投票期間なのだが今日はミラノでの投票の最終日で午後に出かけた。
日本領事館に着いてみると、あれ?閉まっている・・・今日は休館?とおもいきや隣りをみると参院選ポスターが張ってある。ああここかと入ってみる。入り口にはイタリア人の警備が2人いてその奥に日本人のスタッフの人がいて説明を受ける。ここでの記入した投票用紙は二重に封をしてさらにそれを居住していた自治体の選挙管理委員会宛の速達用封筒に入れて日本に持って行かれ自治体の選管に郵送される。投票に仕方は基本的に期日前投票と同じである。前回の衆院選挙からは比例代表だけでなく選挙区選挙にも投票出来るようになった。
d0079867_16282074.jpg僕の居住していた自治体では僕に割り当てられた在外選挙登録の交付番号が「平17滑選在外登第8号」となっており(これって番号?)これを度々書かなくてはいけなかったのが煩わしい(そして日本語を書く能力が何となく落ちているのを感じる)。投票すると在外選挙登録証に参加の履歴をスタンプしてくれる(写真参照)。しかし選挙ってお金を掛けて準備しているなぁ、と思う。投票の記入台とか投票用紙や封筒など日本でのものと同じである。これが世界の大使館、領事館にあるのだろうから(しかも日本からの持ち込み)お金かかっているはずだ。ミラノは日本人も多く都会だから日本と同じ感じだけど南洋の島国でのようすとか聞いてみたいものである。
by shinop_milano | 2007-07-21 22:43 | ミラノ生活

少しさぼっていましたが・・・

現在のレンズ豆の様子は写真の通りです。
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実は海に遊びに行っている間にプランターを外に出しておいたら強い日差しにやられて枯れてしまったのです。今生えているのは発芽が遅かった芽で室内で水をやり続けていたら最近の高温度も手伝ってか一気に成長してきました。1月以上芽を出さなかったのに3日でこんなに成長するとは驚きです。世話の仕方が悪かったんだろうねぇ…
レンズ豆の栽培でさえちゃんと世話をしなくては目が成長しないのだから、人間の子どもの世話なんてのはもっとしっかりしなければいけないのだろうなぁ、なんて子育てに手を焼く同世代の友人たちの苦労を想像しています。
by shinop_milano | 2007-07-21 17:27 | レンズ豆観察日記

一週間仕事してみて

大概どこに行ってもそうだが、仕事に仕方、環境や使う道具が異なるとなかなか戸惑う物である。そういうのは最初から覚悟していたが、やはり学校でやる「教育的」方法とは違い実際の仕事の現場ではずいぶんやり方が違うのだなぁ、と実感した。Martinoはロンドンでやってきたのでそこの方法はこうなのかといい刺激になった。細かいことを言い出したらきりがないが、ニカワの扱い方・接着の仕方から、使う道具の種類、扱い方の違いなど密度の高い5日を過ごした。その間お客さん(もちろん楽器のディーラーではなく演奏する人)も来て横でいろいろ話しを聞いていた。近くのバールのバリスタやそのお客などとも知り合うことが出来た。彼の工房はセンピオーネ公園の近くであまり今まで通ったことのないゾーンだったのでミラノの知らなかったところもちょっと覗くことが出来た。そしてMartinoと楽器や音楽だけでなく色々な話しが出来たのがよかった。とてもsimpatico(感じの良い)なひとである。
今週末は今作っているヴィオラを組み立て、来週工房に持って行き見てもらうことになった。という訳で週末は楽器のセットアップにがんばります。
by shinop_milano | 2007-07-20 08:20 | 楽器製作

工房にお仕事に行く

先日突然ミラノで工房を開いているMartino Iusさんから電話がかかってきた。「ちょっと忙しいのでよかったら仕事を手伝ってくれないかな〜」とのこと。
MartinoとはアマオケLa Verdi per tuttiでしりあい(彼はヴァイオリンを弾く)一度工房にお邪魔させてもらい仕事の話しなどを聞かせてもらっていた。最近仕事が増えたらしく一人では手一杯で都合が付いたら来てくれないかということであった。これが先週の話し。彼はロンドンの某有名楽器店で数年経験を積んだ後、地元であるミラノにお店を開いたとのことである。彼は製作よりはメンテナンスや修復のほうがメインで、自身楽器を弾くこともありミュージシャンとコミュニケーションしながら仕事をしたい、というコンセプトでも僕と同じで好印象を持っていた。そんな訳で彼からのオファーは二つ返事で承諾し、もし可能なら来年度の工房実習も世話になれないかと相談してみた。9月以降も来てくれて仕事をてつだって欲しかったようでお互いハッピー&ハッピーという感じになれそうである。これは僕にとってもスッゴイウレシい。正直ミラノ生活3年目の終りにしてちょっと将来の展望がちらっと見えたような気がする。
8月はヴァカンスで1月弱仕事を休むということで今月は2週間工房に通うことになった。
by shinop_milano | 2007-07-16 08:02 | 楽器製作

フェルメールの絵を見にモデナに行く

今週末までモデナの博物館でフェルメール展をやっていて、たまたまパルマ在住の同じくヴァイオリン製作をしているちのけん君に話しを振られてモデナに来ている日本人の女性と3人でいっしょに行くことにした。今回はロンドンのナショナルギャラリーから『ヴァージナルの前に座る女』のみが来ていたのだが、惜しむらくは同館が所有するもう一点の『ヴァージナルの前にたつ女』は来ていなかった(う〜ん、これで特別展8ユーロは少々高いなぁ)。
絵画ファンの中でフェルメール好きな人はもちろん多いのだろうけど、楽器製作に携わる人間としては彼は楽器の絵を良く好んで書いていると言う点で興味深い。今回の『ヴァージナルの前に座る女』の中にはヴァージナルといっしょにヴィオラ・ダ・ガンバも描かれている(実はその後ろにはリュートを描いた絵が置いてある)。蛇足ながら、ヴァージナルは鍵盤楽器でチェンバロと同じ弦を爪で「弾いて」発音する楽器である。この楽器は言わば「家庭用チェンバロ」で、スピネットとも呼ばれるが(実際この展覧会のタイトルは『"スピネットに向かう少女"とデルフトの画家展」である)、最近では呼び方に分類される傾向があり本体が長方形型で弦が鍵盤に対して垂直に張られている物をヴァージナルと呼び、多角形型で弦が鍵盤に対して斜めに張られているものをスピネット、と呼ぶのが一般的のようである。この展示会ではイタリア人にわかりやすいように”スピネット”と題を付けたのだろうが中での説明ではヴァージナル(イタリア語ではヴィルジナーレvirginale)となっていた。
他の絵画は同時代のデルフトあるいはその近くで活躍していた画家の絵が来ていたのだが親子でリコーダを吹く家族肖像、フェルメールの絵の壁に描かれているオリジナルの『リュートを弾く取り持ち女』の絵、その他同時代の風俗画、静物画などが展示されておりなかなか興味深かった。楽器のサンプルとしてミラノからはスフォルツェスコ城の楽器博物館からルッカースの2段ヴァアージナルとヴィオラ・ダ・ガンバが出張で来ていた。
d0079867_8561287.jpg一応この絵の個人的解釈を述べておこう。テーマは引用は明らかにフェルメールの別の絵『音楽のレッスン』と同じで少女(おそらくこれから結婚して行くのではないかと思われる)をヴァージナル(純潔)と共に通奏低音を奏するヴィオラ・ダ・ガンバを男性に暗喩しておいているのではないだろうかと思われる(構図もガンバの上にヴァージナルが位置すると言う点でも二つの絵は同じである)。そして背景には不鮮明だがリュートをもつ取り持ち女の絵があるのだが些かデフォルメしてあり、ここでは決してそれとは見えず一人の男が一組のカップルを諭しているように見て取れる。多数の弦を持つリュートは弦と同じラテン語語源fidesをもつ"信頼”の象徴でもあり夫婦間の信頼、調和をモットーにしていると考えられる。この絵は他のフェルメールの作品と比べて精密さを欠いているように見えるが婚礼の記念にこんな絵をプレゼントされたらやはり最高ではないだろうか?
しかし、フェルメール憎いね。察するに超インテリだったろうし音楽に対する造形も深かったと思われる。まじめな人だったんだろうね、もう少しうまく稼いで楽な暮らしをしていたらもっとたくさん絵も残せたかもしれないのに。
by shinop_milano | 2007-07-12 07:22 | 楽器製作

塗っています。

先に写真をだしたヴィオラの塗装、色ニスを塗り終え透明ニスを塗っています。いよいよ最後の詰めですが今回は以前に使ったニスと基本的に同じはずなのだけど、目留めに使ったニスが前回とちょっとだけ変えたためか最初の色ニスのノリ方がうまく行かず予想以上にリタッチに手間を取られてしまった。少しのこともちゃんと気をつけないと行けないという教訓でした。
後ろには次のヴィオラが控えています。裏表板のアーチを作っています。
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by shinop_milano | 2007-07-10 08:16 | 楽器製作

ヴァカンス雑記 アオスタでこんなモノが

アオスタに行ったときのこと、市役所前のカフェでお茶していると広場におかしな物に乗っている人達が。これってもしやセグウェイ!?近くに寄ってみたらまさしくこれでした。初めてナマでみました。しかし真ん中のお姉ちゃん、お腹のお肉たるみが気になりマス。
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by shinop_milano | 2007-07-07 18:53 | 雑記

冷蔵庫が・・・

壊れた。というか、壊してしまった。
ウチの冷蔵庫はフリーザが中に付いている小型簡易タイプだったのだが、フリーザの霜がずいぶん成長してしまい中の物が取れなくなってしまった。で、その霜を急いで取ろうとして霜、いや氷を粉砕しようとヘラとカナズチで強引に破砕しようとした。これが間違いだった。冷却ガスをパイプの回路は意外と薄く表面に突起していた。ヘラをカナズチで叩くこと数回、この管にアナを空けてしまい冷却ガスが噴出、機能停止となってしまった。修復を試みたが復活せず。仕方なしに持ち主に相談してサービスのおっちゃんを読んだが「新しく買った方が安く上がるよ」の一言で弁償すべく新規購入となってしまった。大体それは予想していたがその一言のために何で25ユーロも払わねば行けないのだぁ〜(これはまともに持ち主の話しに従った僕も馬鹿だった)。
今思うと馬鹿なことをしたと後悔の念が耐えない。結局、新規購入費+サービスおっちゃんの呼び出し料+古い冷蔵庫の引き取り料+悪くなった食品の損害で合計200ユーロ近くの緊急出費になってしまった。このユーロ高の時期にまた余計な出費が!!!!
しかこういったときの対応って日本だとあっさり思いつくけど、イタリアだといろいろ惑わされ最前の処理に付いていつも遠回りをしているような気がする。久しぶりに痛い勉強をさせてもらいました。とほほ・・・
by shinop_milano | 2007-07-06 18:34 | ミラノ生活

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
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