ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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カテゴリ:雑記( 57 )

自家製カステラを作る

2週間ほど前友人宅にお邪魔したとき彼の奥さんの手調理を頂いたのだがそのシメに出てきたのがカステラ。「おいしいですね」というとそれが自家製だというのに驚いた。「簡単よ、オーブンと電動泡立器と新聞紙があれば出来わ」というのでレシピを頂いて帰った。新聞紙?何でも新聞紙で容器を作ってオーブンに入れるのだそうだ。火事を起こしそうだがそうならないという。

実はお菓子作りはやったことがない。せいぜいスーパーで売っている粉を牛乳で溶いて作るパンナコッタくらい。その新聞紙の容器作りも気になってウチで実践してみた。実は今回は2回目(じつは1回目は失敗したのです)。
卵、蜂蜜、強力粉、牛乳などなど材料を買ってきてやってみました、レシピどおり。でうまくいった出来上がりはこの通り。
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この写真は焼きたて、このあとアルミホイルを剥がしひっくり返して冷まします。ちゃんと容器の底側もいい感じに焦げていました。残念ながら食べる前の写真を撮り忘れました・・・ちゃんとできた時は結構おいしく(自画自賛)、次の日にフェスタに持って行ったら奥様方に喜ばれました。

料理はニスを作るのに似ています。レシピが同じでも材料、調理器具、作る人が変われば出来上がりも違ってくるし、ほんの小さなことが大きな大きな失敗を生むこともある。前回失敗したのはかき回すところがシングルの泡立器を使ったことで、これをツインのものに代えてやったらうまく泡立ちうまく膨らんでくれた(幸いウチには泡立て器が2台あったのだ)。蜂蜜もイタリアでは違う種類の花からとった蜂蜜がいろいろあり、蜂蜜によっても味ががらっと変わってしまう(幸いウチには違う種類にの蜂蜜が2便あった)。こんな要素はニスにも言えます。だから上手なヴァイオリン作りには料理が上手な人も多い(と思う)。

余談:
僕が新聞紙を切って容器を作っているところを同居人カテリーナがみて「何作っているの?」と質問したところ「トルタ(ケーキ)。」と答えると一瞬の間のもとに「え?」となり状況を説明したところ興味深そうに行方を見守ってくれました。次の日の職場のいい話題になったようです。
by shinop_milano | 2010-03-28 20:00 | 雑記

人生の扉

今日偶然、竹内まりやのこの曲を聴いた。

先月のこと工房のフリニャーニが50歳の誕生日を迎えた。その日は妙に仕事が手に付かない様子で感慨深げだった。「25年、楽器職人やってきて・・・」なんてセリフを聞くから四半世紀、人生の半分をこの仕事でやってきた訳だ。感慨深かったのか、あるいは思うところのものがあったのかこの日はいつもより早く仕事を切り上げた。

50歳になるというのは積み上げてきたものを振り返る年なのかな、とまだ40にもならない僕ですが思いました。
それにしても、竹内まりやさんの曲は歌詞もメロディも声もすばらしい。ちょっと自分を振り返った時に聞くと、やばい。

竹内まりや「人生の扉」
by shinop_milano | 2010-03-22 22:46 | 雑記

トレントのアモリーノ

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モデナに帰る途中、トレントに引っ越したルカ・プリモンを訪ねた。プリモンにはミラノの弦楽器製作学校で指導を受けたのだが今は故郷のトレントに引っ越してヴァイオリン製作活動に集中している。しばらくゆっくり話していなかったので立ち寄りたい旨を伝えると快く泊まっていいよ、ということでもてなしてくれることになった。僕がお邪魔した日は奥さんが一日いなくて2人の子供たち面倒を見なくてはいけないからということで仕事もできずちょうど良い暇の相手になったようだ。
着いてみるとプリモンは「急に今夜は奥さんが遅くに友達を連れて帰ってくることになったから申し訳ないけどホテルを取っておいたからそっちで寝てくれる?」といって今夜の宿のことを説明した。そんなつもりではなかったのだが、なんというか、厚くもてなしてくれて恐縮である。彼とは最近の話などをしつつ彼の新しいまだ改装中の工房、最近の楽器や作りかけの楽器などを見せてもらったりした。相変わらず実直な性格なので工房の準備も完璧である。
夕食は彼が料理するのを手伝いながらお子さんたちと一緒に頂いた。彼の得意メニューは夏のヴァカンス中に覚えるサルデーニャ料理でとてもおいしい(実は何度も頂いているのだ)。明日は午前中に市内を観光して午後に街を出発する、と話すと、じゃあ、といって午前中市内観光につきあってくれることになった。トレントに降りるのは初めてなので心強い。

次の日、10時にドゥオモ広場で待ち合わせるとぶらっと出発。まずは反宗教改革で有名なトレント公会議の行われたサンタ・マリア・マジョーレ教会に向うと彼の友人の女性にばったり出くわす。15分話がはずみくらいじゃあと別れると、また偶然に別のプリモンの友人の夫婦に出くわす。どうもプリモンは地元でも人脈が広いらしい。その旦那さん(アントニオ)は音楽に造詣が深いらしく僕が「トレント出身の有名な音楽家は誰ですか?」と質問するとすかさず「フランチェスコ・アントニオ・ボンポルティ、彼の家はあそこの広場を左に曲がって・・・」と答えてきた。なかなかの音楽家と見た。普通住んでいてもボンポルティの名前はすぐに出ないよなぁ、きっと。

そんな中で話しているうちに楽器の話になり町中の壁に書いてあるフレスコのイコノグラフィ(図像)の話題が出たとき僕が「ああ、ドゥオモ広場にもヴァイオリンを持ったアモリーノ(キューピッド)の絵がありますよね、あれはどういったものでしょうか?」と質問すると、プリモンもアントニオさんも真顔になって「そんなのがあったっけ?見たことが無いぞ。」という。それは朝待ち合わせの前に街を散策して見つけたのだ。ハーディ・ガーディ弾きの大きなフレスコはだれの目にも明らかで彼らも知っていたがヴァイオリンは知らなかったらしい。「本当かどうか見に行こう!」ということで急遽案内役が交代になった。ちなみにこの手のイコノグラフィは楽器の歴史を考察する上でたいへん重要である。いつヴァイオリンが生まれたか、どういう変化の過程を経たのかなど歴史的資料なのだ。逆にいうと楽器の形状をみるとだいたいいつ頃に書かれたのかもわかる。
ドゥオも広場に戻って説明すると「ああ、本当だ」ということで地元の通なトレント人にも明らかになった。で、これがその「トレントのアモリーノ」。
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3人のうち一人はヴァイオリンらしい楽器を弾き、もう一人はコルネットを吹き、あと一人は楽譜をもっている。この様子からだいたい1600年代前半のデザインだと予想できる。

ともあれこんな感じだったのだが僕にもプリモンにもお互いに取ってよい再会だったのではないかと勝手に思っている。
by shinop_milano | 2010-02-24 07:13 | 雑記

ボルツァーノにて

撮影した写真をいくつか紹介。

まずはDuomo脇のワルテル広場。そこに立つのはミンネゼンガー(吟遊詩人)、ワルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(c. 1170-1230)の像。お仕事に使うフィドルを携えているが時代考証的にはちょっと違う気がする。
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Duomoの中。外からは想像できない厳格なゴシック様式。凛とした感じがすばらしい。
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市場の出ている広場で白ソーセージの屋台を発見。数年前にミュンヘンで味わった甘いマスタードソースもあった!おばちゃんに頼むとその場で蒸してくれた。ブレッツェルと一緒にほおばる。3.50ユーロ也
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だいたいどの街にも一カ所はある日時計のかかっている建物。このように凝ったデザインのフレスコ付きはイタリアではあまり見かけない。
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駅にてイタリア国鉄の州内を走るディーゼル式列車Musettoのトレンティーノ=アルト・アディジェ州デザイン車両を発見。この赤い塗装の車体は「シャア専用」をイメージさせる。「彗星」のようなサインもあるし・・・。この他にももう一種類黄緑色のデザインのものもあるがこのような独自デザインはロンバルディアやエミーリア・ロマーニャでは見かけたことが無い。さすがは自治州。
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by shinop_milano | 2010-02-23 22:00 | 雑記

Bolzanoでボーゼン

南チロルへの出発の前々日、モデナ駅で切符を買おうと窓口に行くと「金曜日はショーペロ(ストライキ)があるよ。今は買わない方がいいよ。」と言われた。
ガ━━(゚Д゚;)━━ン!調べてみたら金曜日は10〜14時までのストライキ実施でその後は運行すると言う。なんとか行けそうだ。しかし、目的地に行くにはその14時にはボルツァーノからの電車にのらなくては行けない。駅で待つことを覚悟で小雨が降る中を朝5.30に家を出た。

イタリア・ヴェローナ方面からブレンナー峠を越える鉄道は幹線である。意外と列車動いているのでは?と淡い期待を胸に10:30にボルツァーノについたがほとんどは運休となっていて止むなく14:00の列車を待つのを余儀なくされた。ああ、ボーゼン。野暮な説明を加えておくとボルツァーノは戦後イタリア領に戻るまではオーストリア領でドイツ語ではボーゼンBozenと呼ばれる。

駅で黙って待っていてもしょうがないので駅を出て町中を歩いてみた。元々この街はドイツ語圏だから建物の様式もドイツ的だ。例えば駅から歩いて3分のところにあるDuomoはこんな感じで建築センスはイタリア的ではない。
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町中にはフレスコが描いてある家も多く、また家々のクラッシックな建築様式はかつてハプスブルク帝国の領土だったことを感じさせる。場所によってはイタリア語の前にドイツ語で書いてある。基本的には二カ国語併記である。駅に書いてあったがここは19世紀末にはオーストリアのヴァカンス行楽地として開発されたらしく当時は文化人、富裕層の来客で賑わったらしい。クリムト、マーラー、フロイトにオーストリア皇太子も来たらしい。その証拠に開業160年目のボルツァーノ駅のファサードは当時ユーゲントシュティールにデコられこんな感じです。
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街にロープウェーが作られ近くの温泉保養地メラーノMeranoにも列車で行ける。なるほど、ドイツ、オーストリア人が手っ取り早くイタリアを満喫したければイタリアへの入り口は開発される訳だ。今でもそのようで結構ドイツ人観光客がいました。街の中心はモデナよりも賑やか。

結局、奇跡的に運行してきた13:20の列車は30分遅れの表示の後途中で運行キャンセル(列車を待っていた人のたちの声は荒い)、14:00当駅発の電車は(何となく空気を読んで感じていたが)出ず、結局15:00まで約4時間半待たされたのでした。
by shinop_milano | 2010-02-22 20:56 | 雑記

Martedì grasso マルテディ・グラッソ

明日「灰の水曜日」から復活祭まではカトリックでは四旬節の断食習慣の始まりでその前までに肉ものを十分食べておけというのが謝肉祭Carnevale。その最後の火曜日がMartedì grasso。フランス語ではMardì gras(マルディ・グラ)。文字通り「脂っこい火曜日」あるいは今風にいうなら「こってり火曜日」か?ということで今日はコテッキーノでも食べようかというのがモデネーゼなのかもしれないが夕食は軽く済ませます。

アメリカ南部(ミシシッピ周辺、ニューオーリンズとか)ではMardì grasの名前でお祭りのようです(詳しくは知らないけど)。そしてこの曲を思い出す。
by shinop_milano | 2010-02-16 20:00 | 雑記

”のぼる太陽”の黄昏

1月15日発売のLa Repubblica紙の3ページにわたる特集記事は"Sol Calante" (沈む太陽)と題して「衰退しゆく日本」についてレポートしている。内容は80年代の経済成長とバブル経済の崩壊、90、00年代の経済状況を述べながら新政権の改革力の無さや少子高齢化社会、国の超過赤字などを挙げつつ、かつて”のぼる太陽”だった国が黄昏にある、と要約できる。折しもJALの経営破綻はイタリアではアリタリア航空のそれとも重なり、また少子化高齢化社会、債務超過国債など似たような状況はイタリア人の関心を引くものと思う。
そんな日本の状況は解っているが、海外から客観的に書かれたものを直に読むと一日本人として強く認識できる。外国からの方がメディア状が表現が、的確かどうかは怪しい所もあるが、率直だし直接的である。日本のメディアはどうもその辺をオブラートで包みながらという感じが否めない。
イタリアでも団塊世代(60〜70歳くらい)では未だにMade in Japan信奉を持っている人たちも多いがそれは日本の団塊世代とともに消え行くのかもしれない。ともあれ、いまや日本は”沈み行く太陽”というのを日本国外で認識されているのは事実のようである。団塊が消えて行った後にガンバらにゃいかんのはそのジュニア=僕らだよなぁ、きっと。
それからそのなかで気になった一文。今時の日本でメディアでも会話でもよく聞かれるのが「たいへん」と「不安」と述べている。そしてこれが「日本的不況症候群」を引き起こしている、と。ぼくはこれを否定はできない。そう聞いたときに「それがどうした?」(イタリア的に言えば”E allora?”って感じかな)と言えるくらいでないとなぁ。

そういうイタリア人にちょっと反撃するならば、音楽的には"Sol Calante"は「ちょっと低めのソ」だからもうちょっと下がったら”Fa diesis"(ファ#)。だから”Fa' di esis(ter)”「生き残るよう頑張れ!」と言いたいんだろ?と切り返したい。
by shinop_milano | 2010-01-15 22:00 | 雑記

ミラノ再発見

所用のため2週間ぶりにミラノに行った。
住んでいないでミラノに行ってみるとお客様的に街が見えるのか以外に街の知らないことに気がつく。時間もあったので街の中心を歩いてみた。モンテナポレオーネ通り(高級ブティック街)に久しぶりに足を運んでみたがその近くはまだ歩いたことの無い通りもあった。へぇ〜こんな所もあったのか。日本の友達がミラノにやってきたときあちこちをガイドしてまわったが、知らないものがあると今度に備えて調べようと思っていて億劫をしていたがこれを機会に本屋に行ってミラノのガイドを買うことにした。
色々ガイドを見た結果これを選んだ、ツーリングクラブイタリアの赤い表紙のミラノガイド。この本すごいのは写真が無い。イラストと文字の説明のみ。しかし詳しい。例えばDuomoは中の絵画、彫刻などの装飾物に歴史、エピソードなど非常に詳しい。街の地図などは歴史的に街の規模や城壁がどうに変わって行ったのかなども書いてある。ミラノの郊外もありこれはサイクリングによいかも。ちょっと高かったけどこれを買って帰ることにした。といことで、こんどミラノに行くまでにいくらかでもミラノの勉強をしておくことにします。
最後にモンテナポレオーレでの一コマ。これ、木は道に植わっているのではなく白いチンクエチェントに植わっています。この発想はすごい。
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by shinop_milano | 2009-12-28 22:54 | 雑記

日本から帰りました。

二週間ちょっとの日本滞在を終えましてミラノに戻りました。が、来月からはモデナでの生活になり到着翌日に荷物の運びだしと時差ぼけを取ろうと休んでもいられない状態です。
今回の日本滞在中はいろいろな人と出会う機会がありたいへん有意義でした。楽器、音楽業界以外の方からもいろいろ教えて頂き勉強になりました。今回日本で会えたみなさんにどうもありがとう!

たまに日本に帰ると自宅の犬と遊んだりもするのだけど今回は弟が100円ショップで買ってきたクリスマスアクセサリーでこんなのにしてみました。なかなかかわいいでしょ?
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by shinop_milano | 2009-11-27 20:00 | 雑記

「Life」 聞いています

TBSラジオで月に一回日曜深夜に放送している「文化系トークラジオ Life」。政治や時事ネタ、サブカルチャーなものまで日曜の深夜に毎回テーマを決めてコメンテイター、聴取者からの投稿をもとにトーク、ディスカッションおこなう番組です。
放送はインターネットでのWeb放送も行い、またポッドキャストで後日数回に分けて配信され海外にいてもちゃんと聞けるというのが嬉しいし、何よりも放送の内容が80年代のラジオ深夜放送の雰囲気を出していて面白い(TBSラジオはこの手のトーク番組を昔からよくやっている)。パーソナリティのみなさんが僕と同世代というのも僕には刺激的です。
8月16日にあったテーマは「Life政策審議会」。ということで選挙も近くなったところでこんなテーマですが番組放送前の予告編をポッドキャストで聞いて面白そうだったので投稿したら読まれました。
番組の内容は後日ポッドキャストで配信されると思うので聞いてみてください(どの投稿かはすぐわかると思いますが・・・)。番組URLはこちら
ちなみに今回の選挙は在外選挙制度に則ってミラノの領事館で投票のつもりですが投票期間は公示翌日から22日の間まで。忘れずに投票に行かねば。
by shinop_milano | 2009-08-17 20:00 | 雑記

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
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