オイルニス
最初はそんなに安いものではないので(少なくとも私にとっては)半信半疑で試してみることにしました。まだ塗装途中ですがこんな感じです。
使ってみる前に使い方、塗装の手順、商品開発(研究)過程などを読んでみて、そして実際に使ってみて目から鱗が落ちた思いです。なんと世の中のヴァイオリン屋は勉強していなかったことか!と。というのは塗装の方法についてはもうルネッサンスの時代よりも前にあったのです。そして楽器屋以上に絵を描く人たちには「普通」だった訳です。オイルニスは乾くのが遅い、というのはウソではないけどそれを強調するのはやり方が良くなかったからです。もしそうだとしたら油彩画という絵画技法はこんなに一般的にはならなかったでしょう。今回は既に「準備された」ものを使ってみて、また手元にある絵画技法書などを読み返してみてとても勉強になりました。自分でもまだよく整理はついていませんが勉強代だと思ったら安い買い物だったと思える結果です。
ということで今気づいたこと。
☆楽器製作は十分にアートの一つである、と久しぶりに再認識した
○アート(芸術)というのは結果はもとより過程(ストーリーといってもいい)も大切だ
○楽器作りは楽器だけを見ていてはだめだ。楽器とものを作るということの本質がわからないことになる
○いろいろやり方はあるが絶対的に正しいやり方は無い。思考錯誤で自分の方法を探すべし。
今回の塗装のテストや自分なりに裏付けを探すのを一週間くらいやっていましたが良い刺激になりました。これをもとに自分の工夫を加えて自分の方法を編み出してみたいと思います。