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ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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カノッサ銘菓 スポンガータ

入院中のお見舞いに頂いたもので一番珍しかったもの。
それはレッジョ・エミーリア地方のクリスマスお菓子スポンガータSpongata。ご当地に住むマエストロが持ってきてくれた。イメージ写真は、これ。(僕がもらった実物とは違います)
カノッサ銘菓 スポンガータ_d0079867_2132195.jpg

どういうお菓子かというと、中にアーモンド、干しぶどう、松の実、胡桃、砂糖漬けのドライフルーツ、ナツメグなど(つまり材料たくさんだね)にビスケット、蜂蜜でまぜて作った具がはいっていて、それをケーキ生地で焼いたお菓子のようです。何がすごかったって中の具がいままで食べたことの無かったような味わい。しかも純手作り風味。
それを証拠に袋には手書きで材料や賞味期限を書いたコピー紙が張ってあった。まさしく小さいお菓子屋さんの手作りの証拠。しかも、すごく読みづらい。

後になってすっごく美味しくって気に入ったよ、という話しを贈り主にはなすとそのお菓子のストーリを話してくれた。このお菓子は「カノッサの屈辱」で有名なカノッサ城(神聖ローマ皇帝ハインリッヒ4世が雪の中懺悔して教皇グレゴリウス7世に破門の許しを乞うた場所)の城主でトスカーナ公カノッサのマティルダのお気に入りのお菓子だったらしい。日本でいえば平安時代に遡ることになるかな。ちなみに、このカノッサのマチルダというのは世界史の教科書にも出ているこの有名な写真の右側のお方。調べてみると外交手腕巧みな女領主さまだったようだ。
カノッサ銘菓 スポンガータ_d0079867_21533033.jpg
このスポンガータはクリスマスのお菓子だそうだが実に手が込んでいるらしい。なんと準備するのに、40日ほど掛かるとのこと。しかもちゃんと作るとたくさん作れないから作る量も多くないらしい(このお店だと20〜30くらいといっていたかな)。だから季節限定度が高い(日本のお菓子の季節限定とは意味が違ね)。その手間の大部分は中の具作りだそうだけどさすがはエミーリア・ロマーナのこの地域は食べるものについてのこだわりはすごい。
いま日本の「伝統的」お菓子なんていうのを見ても妙に見栄えも良くという洗練されすぎた感がありしかもしっかり保存料なんかを使っているが、僕がもらったものは手作り感120%で洗練されていない見かけだがほかにはどこにも無い自然な味が何ともよかったです。
by shinop_milano | 2009-01-19 12:00 | ミラノ生活

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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