ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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今年のMondomusica とTriennale<今さらかい?

え〜これを書いている時点で既に1月たってしまったけど今年のクレモナ・モンドムジカとトリエンナーレの展示会について。
モンドムジカについて、去年に比べるとブースの数や業界関係者の数は去年より減ったように思えた。あれからひとつきあった後だから何となくわかるがどうも世界的に景気の良くない状況はヴァイオリン業界にも影響しているらしい。特に、「アメリカのディーラさんとか見なかったよね」みたいな話はどうも象徴的である。
d0079867_8502022.jpg次にEnte toriennale(トリエンナーレ実行委員会、というのかな?)企画の展示会。ミラノの学校の校長がEnte Triennaleの実行委員の一人でもあるので「みんなで一緒に見に行きなさい」ということで授業の一環として会場に足を運んだ。今回は1730〜1750年にフォーカスをしぼってのクレモナでの楽器製作をたどってみるという企画。これには最晩年のストラディヴァリとその二人の息子、グゥワルネリ・デル・ジェズ、ベルゴンツィ親子などが含まれる。今回良かったのはデル・ジェズの楽器などは経年的に作風の変化が見られたこと唯一現存すると言われている彼のチェロがやってきた、などである。ストラディヴァリの楽器では製作年同じでおそらく同じ木を使ってまるで双子のように見えるヴァイオリンや彼のピッコロ(小)・ヴァイオリンもやってきたことである。

今年は同じ博物館内にもう一つ展示会が企画されていてクレモナの製作学校70周年を記念してそこの過去現在に及ぶ教師すべての作品を展示していたのだ。ガリンベルティ、オルナーティ、スガラボットなど草創期に教師をやっていたマエストロたちや(実は彼らはミラノで仕事していたことを強調しておきたい)、今現役で活躍する製作家の作品も展示されていてこれはこれで非常に興味深かった。ここに並べられていた作品もさることながら、個人的に一番すごかったのは60年代にクレモナのアマチュア映画製作グループが撮影したドキュメンタリー映像で製作学校のラボで教師のピエトロ・ズガラボットと一緒に若きモラッシーたち学生が楽器製作の手順を追って完成までの行程を写していたプロジェクタだった。何がすごいって、クレモナの町がいまと大して変わっていないのもさることながら彼らの作業っぷりが、ええっ、これでいいの?とさえ思わせる大胆さと、これってあり得るの?という製作に対する感覚である。映像は3分クッキングさながらであったが、一見の価値はあり特にズガラボットの作業などは感心半分、お笑い半分で思わず2回上映を見てしまった(僕のうしろで教師のNegriもみながら時々大笑いしていたよ)。これ安くDVDが出たら買うよ。
by shinop_milano | 2008-10-08 20:40 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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