ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

shinop.exblog.jp ブログトップ

ハンド弓ノコでネックを切る

ネックをブロック材から切り出そうと思い電動のバンドソー(帯ノコ)を始動させたらモーターがまわらない。あれれ?どうもしばらく使っていなかったためメンテナンス不足のようだ。無理して使うと危ないので急遽中止、さて困ったどうする?誰かバンドソー持っている人のうちに行って借りてもいいのだけどウチから出かけるとどこに行っても往復2時間コースだ。じゃ、手で切るかと手持ちの小型弓ノコ(日本のホームセンターで買ったもの)でやることにした。予想では2時間で出来るかと。
d0079867_3262749.jpg

そんなに時間がかかるのか?と思われるかも知れないが厚さ46mmの楓材を曲線にあわせて切るというのはゆっくり休み休みやらなければいけない。写真のように台に材木を固定し常に垂直に刃が動くように注意して挽く。もちろん下面からもデザインしてありラインを超えないように確認しながらゆっくり挽く。挽いていると摩擦熱で刃が膨張し切った幅が「狭く」なる。今回は軽金属切断用の高さ6mm、刃幅0.5mm歯振(あさり)付きの歯を使ったがきついカーブを切るときは休み休み歯を冷ましながらでないと辛い。もちろん、ノコ刃ががブレて切断面が傾いても歯が動かなくなるのでゆ〜っくり切る角度を確認しながら行うことになる。
まずは渦巻きの正面から背中方向のラインを切る。このような切断作業は以前にも遣ったことはあるので初めてではないがどこに注意すべきかは段々心得てきた。この手の切断作業は心理戦である。焦ったら負け、一度切ってしまった跡を切り直すのはとても難しい。でも機械での切断になれているとどうしても切るのを急いでしまう。急ぐとますます悪い方に向うのだ(経験談)。結局、正面から背中の末端まで1時間強を要した。次ぎに渦巻き下側と糸倉の面を切ったこれもおよそ1時間かかった。カーブの変化が複雑なのと一番カーブがきついのもここである。じつはここまでの作業は夜の11時から行い終わったのは深夜1時半くらい。さすがに最後は集中力、いや忍耐力が落ちてきてちょっと曲がった。翌日ネックの直線部を切ったが直線と思って先を急いでしまい結構曲がってしまった(はずかしや〜)。歯も切れなくなっていたのだろう。これでも1時間を要した。結局3時間コースの作業であった。切ったあとの様子は以下のようである。
d0079867_351036.jpg

以前よりいくらかノコギリの使い方はうまくなったと思うがまだまだと実感。昔の人はみんな手で切っていたのだから凄いと思います。
by shinop_milano | 2007-08-09 03:59 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31