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『モーツァルトの手紙』を読む

この度『モーツァルトの手紙』の日本語訳を取り寄せ読み始めた。というのは、当時あれだけあちこちを旅行してて色々な音楽と楽器にふれた音楽家の資料に興味があったからである。個人的には後者について調べたい。
とりあえず1778年にパリにお母さんといっしょにいくところまで読み終えた。何かと映画『アマデウス』の奔放的天才のイメージが強いモーツァルトであるが、手紙を読んでみるとそのイメージはちょっと変わった。ちゃんと上流階級の人たちとやって行く文章は書けるし、お父さんに旨く話しを持って行くかのようにも書けたし(それは当時の修辞法をちゃんと知っていたということ)、自分が何をしたいかの目的意識もシカッリしている。何よりも十代前半ころでも大人びた精神的レベルの高さを伺える。その点で彼はやっぱりオマセな小僧だったに違いない。
でここまでの内容で面白いところは父親の故郷アウグスブルクにいったとき、ピアノフォルテ・オルガン製作家のアンドレアス・シュタインに会ったエピソードである。モーツァルトは彼のピアノフォルテを弾いて絶賛するのだが、シュタインはモーツアルトに楽器の響板について説明する。シュタイン曰く「ピアノの響板は出来上がったら表ににさらしておいてもし亀裂が入るようならそこに木片を埋めて塞ぐ。こうすることでより良い音になる。」などと説明する。同じセルフはリュート屋のどこかのエピソードでも聞いたような気がするなぁ、と思いつつこのセリフは少なくとも230年語り継がれているというのがわかった。このシーンとても面白いのでここだけでも立ち読みするのをお勧めしたいです。
by shinop_milano | 2007-03-29 07:05 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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