ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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最近の仕事より

暮れから年明けにかけて修理・修復の仕事を依頼されたので請け負っています。ちょっと珍しい(?)仕事になったので紹介します。

d0079867_021455.jpgまずこちら、1920年代のSUZUKIバイオリン。ず〜と持ち主の倉にしまってあったそうなのだがふたを開けてみたらバスバー以外の全部の接着が剥がれていた!おじいさまの大切な遺品なので元の通り弾けるように戻してほしい、とのことで組み立てを実施しています。

d0079867_07128.jpg裏板にCカーブの横板を接着する所からはじめ、コーナーブロックを作り直して楽器のフレームを再構築します。
最近クレモナの製作家でこれと同じ手順でバイオリンを作る方法を紹介している例を見ましたが、やってみるとこの方法でもいいかもと思う結果でした。

d0079867_0123442.jpg唯一剥がれないで残っていたバスバーはちょっと貧弱、アルカイックな形状だったので剥がし交換です。

d0079867_0152468.jpgブロック、バスバー、ライニング等のインナーパーツはすべて作り替え。このあとは新しいパーツは新しく見えないよう「お化粧」して表板を貼ってボディは出来上がり。これからネック&指板を仕立てます。


d0079867_024751.jpgつづいて、割れてしまった表板。元々亀裂が入っていて応急処置でニカワを「つめて」あったが、ちゃんとくっ付いていなかったので楽器を落とした時にここからf字孔まで割れてしまった。ワレの状況を確認するとたんまりニカワがたまっていた。水でふやかして丁寧に削除できたが、これが樹脂ボンドだったりすると剥がす時にの断面を痛めあとでちゃんと修理してもきちんとくっ付かないのでほっと一息。

d0079867_031174.jpgこのワレの接着には特殊工具を使用。まずワレの線の裏側両脇に1mm程度の感覚が出来るように木片を接着。

d0079867_033890.jpgJ字型のクランプでワレの両脇の木片を挟み接着面を併せます。表がわに段差が出来ないようアーチが崩れないようクランプに掛かる力を加減して接着。結果、奇麗に接着できてめでたしめでたし。
by shinop_milano | 2013-01-15 00:38 | 篠崎バイオリン工房

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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