2012イタリア出張ークレモナ>モデナ編
ミラノを出発しクレモナに向いました。ご存知、ヴァイオリン産業のメッカです。
当初今回はクレモナに寄る予定はなかったのですが、出発直前に用事が出来て立ち寄ることにしました。そんな訳でバイオリン製作関係の友人をほぼアポ無しでお邪魔して話などを聞いてきました。今年は9月に3年に一度の“トリエンナーレ”(製作コンクール)があるので気合いの入っている方達も多いようですが経済危機の煽りもあって状況はたいへんなようです。
友達とドゥオーモ(大聖堂)の前で待ち合わせしてると時間があるのでファッサードにかかっているレリーフを見るとドゥオーモ建設の由来などが書いてあって興味深く読んでいました。
ヴァイオリン・ファンにしてみれば、憧れの地、ではありますが一般の方にとって歴史をたどってみれば古くに栄えた古都であります。クレモナには住んでいませんでしたが何回も訪れている町ですが、楽器を抜きで町を見れば別の角度も見えてきます。実はクレモナのシンボル“トラッツォ”(ドゥオーモ脇の時計塔)にはあまだ登ったことがありません・・・いつでも登れると思っていて。
その後は世話になったモデナのフリニャーニ工房を訪問。今年5月の地震でたいへんだったようなので地震見舞いと様子を伺ってきました。
幸いモデナの市内は教会の屋根から飾り物の「玉」が落ちたり(結構でかい)したようですが大きな被害はなかったらしいのです。今年になって町のシンボル、ギランディーナの塔の修復も終わり美しい姿を取り戻したのですが、モデナの教区は地震に備えて教会への立ち入りを禁止していたりするようです。こんな感じでドゥオーモには外の広場でミサを執り行うなどの案内も出ていてファサード前にも立ち入り制限でした
モデナの師匠ロレンツォ・フリニャーニは今では市内に住んでいますが生まれはモデナの北側、今回の震源に近いところの出身です。本人はいたって大丈夫だったのですが、友人、親戚、そして息子さんの住んでいる所がたいへんだったようで今も落ち着かないようです。実は訪れた時はヴァカンス中だったのですが今年はあまり外出する気にもならずお家でゆっくり過ごしていたのでした。「2、3日は息子と一緒に出かけるかもね。」と本人は行っていましたが。
地震の状況は、日本の時と同じようで今も住む所、働く所が壊れてしまって生活の復旧にはかなり時間がかかっているようです。しかも、国からの大きな援助が出る地震の規模はM6.0らしいのですがオフィシャルにはM5.9とか発表されたようで復旧支援をケチったようです。「国はヒドいよ〜」なんて言ってる人も行っていましたが、現地の産業が滞ると(モデナ周辺は自動車産業や肉、チーズなどの畜産も盛んだがの北側にあるノナントラ当たりは注射器の針だか、消毒用アルコールだったか医療器具品の産業も盛んらしい)そうも言っていられないようでテコ入れが入ったようです。どこの国もおなじかなぁ。
最後に、モデナの不思議の部屋を訪問。ファッションデザイナー&モデルのガブリエル・パジーニのブティックです。
彼は日本の男性ファッション誌「LEON」等でカリスマ的に扱われているようですがたいへん気さくなひとです。ブティックはフリニャーニ工房の近くにあり以前もジャケットを買わせてもらったりしました。ブティック内は趣味丸出しで知らない人は足を踏み入れるに勇気がいるかも知れません・・・今回は夏秋向けのジャケットを買って一緒にツーショット写真も撮らせてもらいました。ちょいワルオヤジ路線にちょっと舵を取られたかも?