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ガット弦メーカToroがテレビに放送された

BS4チャンネル(BS日テレ)の『小さな村の物語 イタリア』でイタリア・アブルッツォのガット弦メーカToro(トーロ)が番組の一部で紹介された。まさかこんなところで紹介されるとは驚き。

ガット弦と言っても日本で一般的に知られているピラストロ社とかトマスティック-インフェルト社から出ている現代の標準的バイオリンに使う巻き線ガット弦だけでなく、バロックの楽器にも対応する様々な種類のプレーン・ガット弦を製造販売しているのがこのToroである。
ガットとは「腸」、動物の腸を裂いてよって作ったのがガット弦だ。

ここで以外に知られていない弦の歴史について。
「この街ではいくつかの弦メーカがあって・・・」と番組でちょっとだけ触れていたが、バロックの時代よりガット弦の一大産地はアブルッツォであった。良質な弦はほぼここで作られていたらしく製造工程の秘密は守られていて、ずっとここからヨーロッパ各国に輸出されていた。これらはすぐに使える製品であったり、半加工品であったりして半加工品はおろし先で磨いたり、トリートメント(オイルをしみ込ませたり、巻き線加工などかな)を施してそのブランドで売られていた。

状況が変わったのは20世紀に入ってから。2度の世界大戦でイタリアの弦メーカは輸出がキビシい状況になった。その背景でトマスティック社ができたのは一次大戦後でバイオリン用の「使える」金属弦の開発が成功し現在に至るのはこういう背景がある(彼らは敗戦国のオーストリアである。それまでは芸術の都であった訳だから金属弦はガット弦の代用だったのである)。

有名なピラストロ社もダダリオ社も元はイタリアの会社でこれらもイタリアにいると商売が難しいという理由からドイツに行ったり、アメリカに行ったりしたのである。だから、アブルッツォは元祖であり本家のガット弦の産地なのだ。

以上は現在ヴィチェンツァで弦の生産を行っているアクイラ社のペルッフォ氏から聞いたお話です。

4/16にまた放送されるようなので興味のある方はご覧下さい。
しかし、弦の製作は企業秘密。ちょっと触りだけでしたけどね。

番組のサイトはこちら
http://www.bs4.jp/document/italy/

Toroのサイトはこちら
http://www.torostrings.it/index.html
by shinop_milano | 2011-04-14 23:26 | 篠崎バイオリン工房

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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