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ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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震災について身近な海外からお便り

震災について国内のことはともかく海外、特にイタリアの友達の反応を紹介しよう。

まず、というかこれにつきるのだけど、かなりの人からもらった言葉:
-ウチには開いている部屋もあるし家族で避難してきても大丈夫よ。

原発の事情が理由で、在日の外国人にはそれぞれの国や会社から退去命令が出ていると彼らの国で報道されればそこの人たちはかなりの危機感を持って事態を受け止めるだろう。おそらく日本の東側に済む日本人だって西の方に避難した人もいるだろうし・・・

こちらとしては家族もいるし、親戚もいるし、生活に支障を来すほどの何もなかったらある程度の科学的な知識を持ちながらそういう行動に出るのは恥ずかしくも思うのですぐ彼らの申し出に、うん、とはいえない。それに命がけで作業をしている現場の作業員を信頼してあげないと助かるものも助からないよなぁ、なんて思えるし・・・

けれども彼らの心遣いにはとても嬉しく思うし、彼らに事態が起っているところ報道ではないところから声には彼らもとても関心が強いということが伝わってくる。
おそらく、どれだけ事態の状況が正確に、危機と安全について正しく知らされても各国政府や企業は駐在員の安全を優先するからそれは仕方ないと思う。今朝の報道ではリビアがかなり緊迫した状態になってしまったと聞いたが、海外での戦乱、暴動下では日本だって事態の大小を判断する前に同じ対応をする訳だから当然の反応だろう。

もう一つは、それに伴って届く日本人のメンタリティを賞賛する声である。
日本の報道でも紹介されているが、日本人というのはメンタリティについてけっこう評価されている国である。各国で報道されているのは災害状況だけでなく、そのことも大きく紹介され感心されている、おそらく日本国内で一般の人が知らされている以上に彼らは感心しているようだ。そのことは日本人はもっと自覚しておいてもいいと思う。

そして僕がこんな時に知恵を振り絞ること。
こういう時にどのように彼らに返答するかである。気持ちの表現、文章の書き方は日本人的マナーとは違うので彼らのマナーにあわせた手紙でも口頭でも返事をしてあげるのが親切に答える親切だと思っている。しかし、いざ日本で外国語や外国文化を学ぼうとこの点は疎かにされがちである。なぜなら、「学習」するというよりは「適応」しなくてはいけないからだ。日本的な謙虚、遠慮は表現として誤解を招くこともある。

日本でもTPOにかなった振る舞いが必要なのと同じでだ。これは実際にそのような場に立たないとわからない、しかし日本人に対して、とはとても状況が変わる。結局はこうしたところがコミュニケーション能力や人間力として重要で、グローバル化の現在としては当事者の技術力や能力よりも需要になってきているのではないかと思う。

な〜んて今まで考えていたことを、友人たちへの返信の合間に思い返し書いてしまいました。
これから海外へ学習にいったり、仕事をしに行く若い人たちには心に留めておいてほしいことです。
by shinop_milano | 2011-03-20 10:50 | 篠崎バイオリン工房

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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