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さらば、イタリア記念旅行(3)〜ティヴォリ・エステ荘

13年前、初めてイタリアを旅行したとき訪ねて、是非もう一度と思いながら訪ねたのがティヴォリのエステ荘Villa d'Este。ティヴォリはローマの東、平野から最初にみえる丘の上にある。古代よりローマ皇帝、貴族の別荘地で現在はローマのベッドタウン化の様相を見せているが、それでも鉱泉があったり世界遺産が2カ所もあったりと観光地としても有名だ。
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そのうちの一つ、エステ荘は後期ルネッサンス〜初期バロックの技術の粋をつくした噴水庭園で知られている。その名のとおり1500年代半ばにエステ家出身の枢機卿イッポリートが造営を始め数十年の歳月をかけて作り上げたお屋敷+庭園である。そんなわけで数ヶ月ではあるけれどもモデナに住んでいたのは何となく「縁」を感じる。ピアノ弾きのスランツ・リストの『エステ荘の噴水』はここの噴水をイメージしての作曲である。
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二回目に訪ねて最初に思ったこと、こんなに広かったっけ?
当時は庭園だけをとにかく見たくて初めてのヨーロッパ旅行、夏の暑い中、ローマからイタリア語もわからずバスでやってきたので庭しか目に無かったが、屋敷も広く美しい各部屋に施されたフレスコ画は緻密ですばらしい。エステ家は1400年代にフェラーラ公爵に就いたエルコーレ1世のころから次のイザベラ、モデナに移って最初のフランチェスコ1世など芸術の大パトロンであった。ここもその一面を見て取れるが趣味の良さがあり「品」がある。詳しくはガイドにゆずるが、この屋敷と庭園はルネッサンスの科学と技(芸)術の極みとも言える”不思議の庭園Giardino di Meraviglia"である、といいたい。
まずはそんな、庭園の噴水の紹介。
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左上からここで一番大きい「オルガンの噴水」。オルガンの演奏に合わせて噴水が”踊る”代物。最近修復されていまはオルガンが鳴るそうだが最初に訪れた時は修復前だった。ちなみにティヴォリの旧市街は尾道のような坂道小道の庶民街でこんな庭園のすぐ後ろには普通の民家の洗濯物が見える。
その下が「楕円の噴水」。個人的にはこれが庭園の中で一番エレガントだと思っている。一部修復中で(上がってみたかった)上のバルコニーには現在上がれない。
右上は「百の噴水」。130mほどの小径に噴水がず〜と並んでいる。これは結構面白くその下にあるようにひょうきんな顔した動物(?)の口から水が噴き出している。以前来た時は水の出方がまばらだったが今は結構安定して水が出ている。
庭に並ぶ植物・樹木は一種の植物園を様相を呈していて珍しい植木も並んでいる。もっとも400年も昔からこうではなかったろうがそれでも糸杉、松などの大きな樹木は当時からあったのでは、と思わせる。そんな中でユズの木を発見、なんとたわわに実がなっている。拾ってみるとユズというより香りはオレンジに近い。交配してこうなったのかこの時期に色づくのだから亜種かもしれない。早朝訪れたのであまり人もいなかったのでこっそり2つほど落ちている実をお土産に持って帰ることにしました(秘)。
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最初は2時間くらいで街をぶらっとして次のグレゴリウス帝の別荘に行くつもりだったが気づいたら3時間もここにいてしまった。時間が許せば屋敷の中ももっとゆっくり見て回りたかったが今回はその跡にアドリアヌス帝の別荘も行く予定だったので後ろ髪を引かれつつエステ荘を跡にしました。

ここを初めに知ったのは高校生の時。当時から、そして今も大ファンである歌手、河合その子(もう引退しているが)がニューエイジ(特にNARADAレーベルというところから出ているとても趣味のよい音楽)のBGMにあせてこの庭を歩く深夜番組があって、実はまあ一種の「聖地巡礼」的にまたここにやってきたのです。最初にこの街に降りた時から懐かしさと当時の気持ちを取り戻したような気持ちです。13年前とちょっと街も変わっていたけど前よりいろいろなものが見えた今回は少し大人になったかな、とおもったりして。もう少し時間が経って自分を確認したいときにもう一回来たいところです。

最後に、ティヴォリの旧市街を夜歩いた時の写真。
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街の展望台、ガリバルディ広場からはローマの方がよく眺められます。夕方、丁度ローマを望む地平線に大きな太陽が地平線に沈むのに出くわしました。陽が沈み切ると一瞬のトワイライトを目にすることができました。写真/動画でお伝えできないのが残念。
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ここにはまだローマの廃墟感が残っています。ここに今住む人はどう思うかわからないけどここの通りはこのままにしておいてほしいなぁ。
by shinop_milano | 2010-09-27 20:40 | 雑記

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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