ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

shinop.exblog.jp ブログトップ

修復のディプロマを取得

6月21、22日に在籍するミラノ市弦楽器製作学校でディプロマの試験があり目出たく修復コースのディプロマを取得ということになりました。

初日は実技試験で規定の6時間にないに当日決められたテーマを行うというもの。予め用意された二種類のテーマが書かれた書類をコイントスで当日選び実施させるので一応試験の内容は当日までに隠されています(だが過去の実績からだいたい予想できるのだが・・・)。今年の修復コースは3人修了候補生がいてしかもヴァイオリン専門の学生と撥弦楽器専門の学生がいるのでそれぞれに違うテーマが用意されていたのでした。僕のテーマはヴァイオリンのセットアップ(駒、魂柱の新規製作と各部の必要な調整)とシリコンゴムで指板の「型取り」を行うというもの。ちょっとイレギュラーな楽器が用意されていたのでその点を考慮に入れなくてはいけなかったが日常茶飯事な作業なので楽々修了。
2日目は各自が行った製作や修復、工房実習の内容についての口頭発表。各自が写真やパワーポイントを使って発表資料を作り20〜30分程度で試験審査員にむけて発表するというもの。試験審査員というのは学校の教師に含めて外部の審査員(しかも楽器の専門家でなかったりする)がミラノ市から派遣されてくる。毎年どんな人がやってくるのかで雰囲気が変わるのだが今年はどうも楽器をいくらか知っている人がやってきていたのでちょっと突っ込んだ質問も飛んできたりした。しかしまったく素人の人もいるのでその点も心がけて発表をするのがポイントだ。
発表は名字のアルファベット順に行われ”S”で始まるぼくは12人中一番最後であった。今回の発表はKEYNOTE(Appleのプレゼンテーションソフト)をつかってスマートに行おう、と力を入れて準備したのだが12人中の最後になると昼食後でみんな集中力も切れてきて用意してきた具体的な楽器の修復の話は中断され「これからどうするの?」とか「日本で楽器の修復とかどうなの?」とか「日本の今の弦楽器業界の様子はどう?」などと質問を振られて、つまり自由にしゃべらされました(せっかく馴れないものを使って資料を用意したのになぁ・・・)。まぁ、それも校長をふくむ教師陣には僕に対する理解があってのことだと思うので、よし、とするけどこの展開は読み切れていなくて「イタリア的勝負どころのカン」はまだまだなのかな、と思った次第です。でもお陰でKEYNOTEの使い方は結構覚えてエフェクトを使った発表はや他の若いイタリアの学生たちに「さすが日本人」と言わせたようです。
とはいえ無事に試験も終わり試験の評価は10点満点中の8点だったということでよい評価でした。試験中の写真は撮れなかったのだけど、一応記念ということで工房実習で仕事をさせてもらったフリニャーニとのツーショット写真を。彼のお陰で楽器のセットアップはずいぶん上達しました。感謝、感謝。
d0079867_9293067.jpg

by shinop_milano | 2010-06-23 10:00 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


by shinop
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31