ヴァイオリン工房は不思議の部屋 ★camera delle meraviglie★

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神童に会う

楽器工房で仕事をしていることの特権、それはたまにすごい演奏家がやってきていい演奏を聴かせてくれることかな(付け加えておくと、決してたまにやってくるすごい「楽器」を見たりひいたりできることではないです)。
今日幸運にもすごいヤツがやってきた。13歳のギター弾き、フリニャーニ作のギターを弾き今回あらたに購入したヒストリカルなギターを取りに両親ときたのだ。彼はその楽器をとるなり楽器を弾き始めると、ギターもただモノでないいい音なのだけど、出てくる音は普通の演奏家がひく音ではない。曲は1600年代初期の作曲家フローベルガーの「ブランシュローシュ氏によせるトンボー(墓)」、オリジナルはチェンバロの曲。当時の有名なリュート奏者ブランシュローシュの死によせる哀悼曲である。何と行っても音程感、リズム感、テンポの取り方が完璧でモダンのクラシック・ギターを弾きながらさながらアーチリュートのような音をかき鳴らしていた。一応説明しておくとギターでこの初期バロックののチェンバロ曲を弾くには、調弦についても、音程の取り方についても、リズムの取り方についても、知識と技術が無ければ実現不可能である。それを13歳の少年がやってのけているのだ。それ以上に感性がすごい。僕の稚拙な文章ではうまく表現できないが、出てくる音は聞く人を引き込む魅力をもっているというところに留めておこう。
まだ内気なその少年の名はジャコモ・スザーニ。心を病むこと無く立派な大人の演奏家に成長してくれることを祈りたい。

参考までにチェンバロでのこの曲の演奏例を紹介しておこう。
ブランシュローシュ氏によせるトンボー
こんな曲の演奏を13歳の少年ができると思います?
by shinop_milano | 2010-03-18 20:00 | モデナ生活

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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