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カルロス・アルチェリの講習会ーその1

今週10/10-17の間ピエモンテ州の町Biellaでニューヨークのヴァイオリン修復家カルロス・アルチェリとその息子ジャンカルロが講師をする楽器修復の講習会に参加してきました。
この講習会は現地の音楽学校の教室を借りてミラノの製作学校で修復を教えるガブリエレ・ネグリがオーガナイズしここ数年この時期(今年は9月からひと月ずれたけど)に行っているものです。参加者はそれぞれの修復、修理すべき材料を持ち寄ってディスカッションやアルチェリ氏のアドヴァイスやお手本を参考にして実際に各自が修理、修復を行うという感じで進められました。
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今回の参加者はクレモナの製作学校の学生達やトスカーナの工房で仕事をする同世代のヴァイオリン職人やアマチュアの製作家、ミラノ製作学校に関係のある人たちなどでしたがラボの雰囲気は和気あいあいで終始楽しい雰囲気でした。
カルロス・アルチェリ氏はストラディウ゛ァリ研究で有名なシモーネ・サッコーニ氏のラボでかつて仕事をしていて自身が絵画の勉強をしていたのもあってニスのリタッチングのなどに定評があり今回はその技術を見に行ったようなものです。最初はアルチェリ氏の使っている画材や顔料などの説明とリタッチの手順などを説明し実践させました。彼の使っているパレットや道具のそろえ方は興味深く、また筆の運び方など一挙手一投足はとても手際よく参考になりました。
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僕の持っていたマテリアルは渦巻きの割れたネックをリタッチについてです。これがリタッチ前。
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無くなってしまった破片を新たに木で埋めてこれから「お化粧」をしようとするところ。そしてこれがリタッチの後。
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おおよそ80%の色を合わせるところまでは僕がやって最後の「ヨゴシ」を付けるところはアルチェリ氏にやってもらいました。全体的にはもう少し手を入れた方がいいけど、こんな感じで、ということで後は僕次第とのことです。大変勉強になりました。
会場が音楽学校の中であった為教師や関係者が講習期間中にラボに立ち寄って楽器のセットアップやメンテナンスのアドヴァイスを求めにやってきました。お陰でヴェネツィアのピエトロ・グァルネリのヴァイオリンやカッピッキオーニなどのすばらしい楽器も見ながらアルチェリ氏の実技を見られたのは幸いでした。とても充実した一週間でした。
by shinop_milano | 2009-10-17 19:27 | 楽器製作

「ミラノ的ヴァイオリン製作の部屋」改め。埼玉に活動の場を移したヴァイオリン屋の徒然日記


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